こんにちは!
梅部のセイラです。
今日は、
寿梅干しの『秘密』について
寿社長こと「あんちゃん」に
お聞きしていきたいと思います!
:セイラ
「あんちゃん、よろしくお願いします。」
:あんちゃん
「よろしくお願いします。」
:セイラ
「寿の梅干しって
すごく美味しくて、
毎日食べさせていただいてるんですけど、
具体的に、
寿の梅干しって
他の梅干しと何が違うんですか??」
:あんちゃん
「大きな違いは、
塩ではなく、”梅酢”で漬け込むという製法を採用していることですね。」
:セイラ
「梅酢ですか?あの酸っぱい液体の・・?」
:あんちゃん
「はい。本来、梅酢というのは、
梅を塩で漬け込んだ時に出てくる果汁なんですけど、
塩で漬け込むと
タンクの中で果汁が絞り出されてしまい、
いわば”ミイラ”のようになってしまうんですね。」
:セイラ
「確かに、昔ながらの梅干しって
カラッカラで酸っぱいイメージがありますね。
まさか、塩によって果汁が搾り取られていたとは・・・」
:あんちゃん
「もちろん、塩で漬け込んだ梅干しが
よくないわけではないんです。
美味しいですしね。」
:セイラ
「確かに、昔から大好きで
ほぼ毎日食べていた記憶があります。」
(→和歌山県民)
:あんちゃん
「ただ、梅本来の力を出し切れば
もっと美味しい梅干しが作れる、と
私が梅作りを教わっている”前田さん”は考えたんです。」
:セイラ
「噂の”前田さん”ですね。」
:あんちゃん
「はい、前田さんは
塩によって外に出てしまう”果汁”を
もう一度梅の中に入れることによって
梅がさらに美味しくなると考えたんです。」
:セイラ
「ほへぇぇ〜!
一度外に出てしまった”果汁”を
もう一度梅の中に戻すことなんて可能なんですか??」
:あんちゃん
「実は、すごく難しいんです。
梅酢で梅を漬けるという製法は
これまでも多くの梅会社がチャレンジしてきました。
でも、どうしても成功しなかったんです。」
:セイラ
「そんなに難しいんですか・・」
:あんちゃん
「はい、梅の中に梅酢が上手く戻らなくて
梅がブヨブヨになってしまったり
カビてしまったりして・・・
結局、梅業界では
”梅酢で漬けるのは不可能だ”と言われていました。」
:セイラ
「不可能・・・」
:あんちゃん
「しかし、そこで諦めずに、
方法を模索し続けたのが前田さんです。
前田さんは、トライ&エラーを重ね
業界で唯一
”梅酢で漬ける梅干し”を完成させたんです。」
:セイラ
「す、すげぇ・・」
:あんちゃん
「はい、ものすごい方です。(笑)
前田さんは、そこからも研究を続け
”これこそが梅の力を最大限に活かした梅干し”
と思えるものを完成させました。」
:セイラ
「そんなの絶対に美味しいじゃないですか・・!」
:あんちゃん
「はい、物凄く美味しいんです。
ただ、これを商品として販売するには大きな壁がありました。」
:セイラ
「壁・・・ですか・・・?」
:あんちゃん
「はい、それは
普通とは異なる設備と、労力がかかる、ということです。」
:セイラ
「あぁぁ、それは確かに”壁”ですね。」
:あんちゃん
「梅を作る会社も、やはり”商売”ですから、
莫大な施設費用と人件費をかけて
梅干しを作ることに踏み出すのは難しい・・・。
しかも、
絶対に成功するという保証はない製法なので
大きな会社からするとリスクが大きくなってしまうんです。」
:セイラ
「なるほど・・・」
:あんちゃん
「それよりは、添加物を使って味付け梅にしたり
中国梅を大量に生産する方が
売り上げは高くなりますからね・・・。」
:セイラ
「確かに、以前勤めていた会社で
そういう梅を作り続けてましたね・・・。」
:あんちゃん
「前の職場が梅会社ですもんね(笑)」
:セイラ
「はい。(笑)」
:あんちゃん
「僕たち”ゆにわ梅部”は、
”本物の梅を後世に残していく”
ための梅作りをしているので
たとえ難しかったとしても
より、美味しい梅干しを作ろうと
チャレンジしているんです。 」
:セイラ
「そういうことだったんですね。
じゃあ、やっぱりなかなか上手くはいかなかったんですか?」
:あんちゃん
「もちろん、たくさんの苦労はあったんですが、
ありがたいことに、一年目からその製法に成功しまして・・(笑)
前田さんもビックリするぐらいの
いい梅干しが完成したんですよね。」
:セイラ
「すごい・・・」
:あんちゃん
「みんなの良い想いが詰まっているから
良い梅が育ってくれたんだと思います。」
:セイラ
「素晴らしいですね。
ちなみに、梅酢で漬ける製法だと
味としてはどのように変わるんですか?」
:あんちゃん
「梅って、みなさん
”すっぱい!!”っていうイメージがあると思うんですけど、
実は、梅干しにもさまざまな味の特徴があるんです。
コーヒーにも、
苦味、とか酸味、とか、コクってありますけど
あんな感じですね。」
:セイラ
「へぇ〜。梅干し=酸っぱいってイメージでした!」
:あんちゃん
「多くの方はそう思っていると思います。
でも、梅って本来は
甘さ、酸っぱさ、ショッパさなど
様々な味の特徴があって
その全てをバランスよく引き出して上げるのが
梅を作る人の仕事なんですよね。」
:セイラ
「はぁ〜考えたこともなかったです。
でも、確かに考えてみたらそうかも・・・」
:あんちゃん
「通常の梅干しは、
酸っぱさやショッパさがかなり目立ってしまって
他の味の特徴が薄れていることが多いんです。
寿の梅干しは、それらの味のバランスが
非常に良いので
まろやかで、ジューシーな
果実のような味わいの梅干しになっているんですよ。」
:セイラ
「確かに、僕も初めて寿の梅干しを食べたときは
”これが梅か!?”ってぐらい衝撃を受けましたね。」
:あんちゃん
「目を見開いて感動してましたもんね。(笑)
そう、梅って本来は
梅干しの力だけでめちゃくちゃ美味しくなるし
そのままの方が
栄養も、エネルギーも圧倒的に高いんですよね。
なのに、
変に人工甘味料とか、白砂糖なんかで
味をつけてしまうと
梅本来の力が発揮されないんです。
だから、ゆにわの梅部では
本来の梅の力を120%出し切れるような
梅作りにチャレンジし続けています。」
:セイラ
「そっかぁ、そんな凄い試みに
僕も参加させていただいてたんですね!
より寿の梅干しを作る情熱が湧いてきましたよ!!
さぁ!やりましょう!!今すぐに!!」
:あんちゃん
「そうですね。(笑)
もっともっと試行錯誤を続けて
より美味しい寿を追求していきましょう。」
:セイラ
「では、早速梅を作りにいきましょう!
あんちゃん、ありがとうございました!」
:あんちゃん
「はい(笑)ありがとうございました!」
二人は梅作りへ・・・
**
より、寿の梅干しが好きになった
梅部員、セイラでした!
ありがとうございました。
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