こんにちは。
ゆにわ「梅部」のあずまです。
まさか黒澤監督も、
世界的に有名なご自身の映画が、
梅部のブログに使われるとは、
つゆほども想像しなかったでしょうね。笑
今回も引き続き、
微生物にスポットをあてましょう。
◆
微生物、
とりわけ、梅酢のなかでも元気な酵母たち。
美味しい梅干しをつくるためには、
その働きの方向性を決めてやることが重要。
…というお話でしたね。
では、
方向性は、どうやって決まるのか。
そもそもですが、
微生物の世界において、
その実態が解明されているものたちは、ごくわずかです。
あとは、
未だに人間がその存在を見つけられていなかったり、
あるいは、
何をして日がな一日を過ごしているのか見当もつかなかったり、
それほど、多種多様な微生物たちが、
肉眼ではとらえられない、
ミクロの都市に生活しています。
「よくわかっていない」
そうざっくりとまとめても、
怒る人は誰もいないでしょう。
けれど、
ひとつだけ確かなことがあります。
微生物もまた、
「生命」であるということです。
前田さんは、
梅製品の開発のために、
梅そのものの基礎研究から始められた方です。
以来数十年、梅を愛してこられました。
その方が、こう仰います。
「梅干しに声をかけてあげてほしい」と。
梅を褒め称え、
梅に愛情を伝えると、
すばらしい梅干しになるのだ、と。
これは、
花光さんが育てられる梅そのものにも、
あてはまることだろうと思います。
目に見えない小人たち、
そして僕たちが食べる「生命」は、
人間の想いを感じ、
それに呼応してくれるのです。
梅の生産者である花光さんも、
梅の研究者である前田さんも、
梅を愛し、
そして大切に扱っておられます。
梅干しの作り手である僕もまた、
モノではなく、
ひとつの光として食材を扱いたい。
それが梅部の出発点であり、
微生物たちに伝えたい方向性です。
時間とともに、きっと伝わると信じています。
梅と微生物たちに力を貸してもらえるよう、
タンクに語りかけながら。
9月まで、梅干しは眠ります。
梅部 あずま
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