こんにちは、
ゆにわ梅部のセイラです。
先日、
5月1日に、
今回『おうちで寿』に使用する
梅を育ててくださった
たかだ果園の高田社長と
お話ししてきました。
僕たちが思っているよりも
状況は本当に厳しいらしく
梅業界としては
歴史的な大打撃だといいます。
現在は
和歌山県でも
全体で
「傷のある梅の魅力を伝えていこう」
という方向で
動き始めていますが
僕は、
こういう雹(ひょう)被害が起こっているのは
あまりにも
人類が「梅の見た目」ばかりに
意識を向けてきたからだ
と感じているんですね。
実は、梅の基準って
ものすごくシビアで
少しでも傷が入っていたりすると
『A級品』からははじかれてしまい
価格がぐんと落ちてしまします。
虫に刺されてしまったり
ちょっと表面にくすみがあったりするだけで
どんなに美味しくても
『A級品』にはならないのです。
ですから、当然
農家さんは
少しでも多く
見た目の良い梅を作るために
農薬を使い
梅を守りにかかります。
買う側が
梅の実の〝内側〟ではなく
〝外側〟ばかりを評価するから
不自然なものをたくさん使って
見た目だけ綺麗な梅が
たくさん作られることになる
もちろん
僕は完全に農薬を否定しているわけでもないし
無農薬が絶対なんだ!
って言いたいわけではなくて
「外側さえ綺麗ならいいでしょ。」
っていうものづくりの姿勢が
〝最高の梅〟を作ることにつながっていかないでしょ
と思っているんですね。
僕は和歌山で生まれて育ちましたから
いろんな農家さんや
梅会社を見てきました。
中にはね、いるんです。
本当は農薬をばんばん撒きたいと
思っていない農家さんや
明らかに体に悪いとわかる
薬品を、梅にかけなくてはいけないことを
嘆く梅会社さんって。
でも、守らないといけない
従業員がいるから
家族がいるから
〝やめる〟っていう選択を
無責任にとることもできない
そうやって
〝良いものを作っていきたい〟
っていう熱い志が
押し込まれていってしまう
仕組みになってしまっているのが
僕は問題だと思うんです。
なにもかもが
ルッキズム。
外見至上主義。
そんな世の中だからこそ
「そんなもんより大事なことがあるやろ!」
と、喝をいれられたような
そんな気がするんです。
もっと
内側にあるもの
〝目に見えていない部分〟
を大事にしていけ、と。
僕たち『ゆにわ梅部』は
ずっと
「内側から引き出す」
ということを
大事にしてきました。
〝梅酢漬け〟という製法は
まさに
梅の内側に秘めた魅力を
限界まで引き出そうとするもの。
梅の酸味も
甘みも、ジューシーさも。
塩との融合で生まれる
上品な塩味も
全て融合させて
一番、魅力が発揮された状態に
仕上げることを意識しているんです。
だから
表面に傷があったって
ちょっとくすんでいたって
そんなものは、正直大きな問題じゃない。
表面に出てきているものよりも
大事なものはいくらでもあるのです。
僕たちは
師匠・北極老人(以下:先生)から
常に〝内側〟を見て、
表面には出てきていない可能性を
信じ続けてもらっています。
どんなに馬鹿なことをしたって
先生の顔に泥を塗るようなミスをしてしまったって
見限ることなく
諦めることもなく
ミスそのものを叱るのではなく
そのミスに至るまでの姿勢や
向き合い方を叱ってくださり
最後には笑い話にしてくださるのです。
そんな師匠の元で
梅干し作りをさせてもらっているからこそ
梅に対して
僕たちも同じように向き合います。
表面的な見た目のように
目に見える情報だけで
判断してしまうのではなく
その奥まで・・
深いところまで
思いを馳せて
本当の魅力を引き出すように
関わっていく
それが
僕たちが大切にしている
梅干し作りです。
だから、
『おうちで寿』
では
本当にこだわって
大切に、想いを込めて
育てられた生梅を選んで届け
それを引き出すためのレシピを
お届けいたします。
梅干し作りの本質は
外から味をつけることではなく
本来持っているはずの
〝魅力〟を
限界まで引き出すことなのです。
それを
『おうちで寿』を通して
経験してみてください。
現時点では
募集開始を5月6日で予定しておりますので
もうしばらくお待ちくださいませ。
全員で、
日本の梅を応援しながら
最高の家庭梅干しを作っていきましょう。
それでは、
ありがとうございました。